Aiming for regenerative and enjoyable cider.
コスト削減や利益追求のために大量生産するのではなく、限られた良質なりんごから無理のない分だけのサイダーを作っています。一般に浸透してきた“サステナブル”な取り組みとも言えますが、維持・持続するためのサステナブルではなく、「信州発酵研究所」は地域の食文化を生み出すことで、ゼロからイチに転換する“リジェネラティブ”なサイダリーでありたいと考えています。
リジェネラティブとは”再生(更生)させる”ことを意味する言葉。果実栽培には農薬散布が欠かせませんが、減農薬栽培の作物を使うことで少しでも環境負荷を減らし、農薬に汚染された土壌や荒れた生態系を元に戻せたら…。減農薬栽培の作物を積極的に使うことで、同じような安心安全な資源や取り組みが増えたら…。産業廃棄物をできるだけ出さず、万が一出てしまっても処分するのではなく循環させることでプラスを生むことができたら…。小さなサイダリーの力は微力ですが、これらの取り組みは、地域の人々の団結力を高める効果に繋がり、いずれ問題解決に到達する大きな力になると信じています。
嗜好品であるお酒(サイダー)は楽しいもの。そして、人が楽しむためのものは、環境負荷をかけずに背景からきちんと考える必要があります。「信州発酵研究所」では、そんな背景を見つめ直すことから始め、常に他にもできることがないかを考え、地域の食や、食のあり方と真面目に向き合っています。